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1位 たくろうLIVE’73/吉田拓郎
拓郎が金沢事件から復帰して間もない1973
年のライブアルバム。オリジナル曲を全面ロッ
クバージョンにアレンジし、日本初の実況録音
(表現が古っ!)を敢行。『春だったね』『マー
ク?』『君去りし後』『君が好き』と、MCなしの怒
濤の4連発は鳥肌もの。『落陽』『ひらひら』では
涙がこぼれ落ちる。シャープかつグルーヴ感
溢れるサウンドをバックに、時代を斬るかのよ
うに雄叫ぶ拓郎は、まさに神憑かり。
日本のロックの原点!30年経った今聴いて
も決して色褪せないアルバムです。一般的に
拓郎は「フォークの神様」って呼ばれているけ
ど、僕は彼は本質的にロッカーだと思っており
ます。 |
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2位 ラストワルツ/ザ・バンド
クラプトンが恋い焦がれたというザ・バンドの
解散コンサートを収録した2枚組LP。
16年間の活動に終止符を打った彼等のもと
に、マディ−・ウォーターズ、ディラン、クラプト
ン?ール・ヤング、ジョニ・ミッチェル…ら錚々た
るミュージシャンが集結。今は亡きリチャード・
マニュエル(P)とリック・ダンコ(B)の哀愁たっぷ
りヴォーカル、琴線を刺激するロビー・ロバート
ソンのカキコキピッキングギター、力強いドラム
と男くさい歌声で痺れさせるレボン・ヘルム、魂
を揺さぶるガース・ハドソンのオルガン。まさに
バンドの中のバンドです。ラストの参加者全員
による『I Shall BeReleased』には泣いた。今も
泣けます!確かにこの夜、ロックのひとつの時
代が終わったのです。
『タクシードライバー』のマーチン・スコセッシ
監督が映画化(今はDVDも発売)。
昔、梅田の大毎地下劇場(今はもうない)で観
ていたら、なんと、ななめ前にサウス・トゥ・サウ
ス時代から大好きだった長髪・ひげ面のあの
上田正樹がいた!
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3位 アトランティック・クロッシング/ロッド・ス
チュワート
フェイセズから独立したロッドの初ソロアルバ
ム。ジャケットのロッドが大西洋を大股で越え
ようとするイラストが「やったるぜー!」の意気
込みを表しています。A面をロックンロール、B
面をバラードで固めた構成で、特にA面
『Three TIime Loser』『Drift Away』と、B面『もう
話したくない』『This Old Heart Of Mine』が大の
お気に入り。ラストはお馴染み過ぎる『Sailing』
で恐縮ですが…
梅田のレコード喫茶(古っ!)「NOW」(今は当
然ない)で初めて聴いて、そのサウンドの豊か
さと歌心世界一のヴォーカルにとろけてしまっ
て、そのままレコード屋に飛び込んだ。確かそ
の年のベスト・ロックアルバムに輝いたはず。
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4位 風のない世界/五輪真弓
デビューシングル『少女』の瑞々しいサウンド
とソウルフルな歌声に衝撃を受け、一気にファ
ンに。和製キャロル・キングと呼ばれたそのシ
ンガー・ソング・ライティング力は、確かに日本
人離れしていて、天才現る!と思った。このア
ルバムは確かセカンドで、ジャケットはちょっと
怖い顔のアップだけど、中身は名曲揃い。ヒッ
ト曲となった『煙草の煙り』も入っていた。
激しいロックを何枚も聴いた後には、必ずこ
のアルバムをターンテーブルに乗せ、静かに
眠りに落ちるのが当時の僕の習慣になってい
た。
それにしても五輪さん!美人になったのは良
いとしても、どうして歌謡曲に行ってしまった
の? マユミ〜come back〜〜!!
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5位 ザ・ベスト オブ ザ・バーズ /ザ・バーズ
映画『イージーライダー』に感激して、そのテ
ーマ曲が入っていたという理由だけで発作的
に買い求めてしまった。うす暗くて殺風景な四
帖半の下宿の天井にアメリカ大陸の大地図を
張りつけて、毎晩このアルバムを聴きながら、
気分はすっかりピーター・フォンダになっていた
ら、いつしかバーズの世界にはまってしまっ
た。特にロジャー・マッギンのけだるい歌声と
12弦ギターが軽快なフォーク・ロックに見事に
溶け込んだサウンドは、まさに60年代後半の
荒廃しつつあるアメリカを描いていた。
そう言えば、僕が始めて手にした洋楽は、中
学生の時に野球部の先輩からもらったSP『ミ
スター・タンブリンマン』。あとで本家のボブ・デ
イランを聴いたけど、断然バーズの方が良か
った。アメリカンロックに目覚めさせてくれたバ
ーズは、やはり僕にとって大恩人。だからベス
ト5入りです。
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